石浦が新十両 鳥取県勢53年ぶり関取  

  日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で春場所(3月8日初日、大阪・ボディメーカーコロシアム)の番付編成会議を行い、石浦(25=宮城野)堀切改め阿炎(あび、20=錣山)川成改め天風(23=尾車)の3人の新十両昇進を決めた。横綱白鵬の内弟子で、相撲の強豪・鳥取城北高の石浦外喜義(ときよし)監督を父に持つ石浦は、1度は相撲をあきらめて海外に語学留学した変わり種。鳥取県勢として、後の横綱琴桜以来53年ぶりの関取となった。

  石浦は20人超の報道陣に囲まれると、緊張気味に「見慣れているのに、自分にカメラが向くとすごいですね」と言った。付け人として隣で見てきた白鵬に、少しだけ近づいた。幕下6枚目で6勝1敗だった初場所中、白鵬から「お、関取」と重圧をかけられたことも明かし、「プレッシャーは厳しかったですが…うれしいですね」と素直に喜びを口にした。

  道のりは険しかった。鳥取城北高から日大に進学もレギュラー落ちを経験。卒業後は国際相撲連盟で働く夢を抱き、オーストラリアへ語学留学した。だが1カ月後、インターネット中継で同学年の大喜鵬、貴ノ岩らの活躍を目にし「胸が熱くなった。もう1度やりたい」。約3カ月後に帰国するまで四股300回、5合のご飯で体を作り直した。

  師匠の宮城野親方からは体を大きくすることを指摘され、元関脇鷲羽山を手本に日々成長中。琴桜以来53年ぶりの鳥取出身の新十両は「偉大ですよね…少しでも近づけるように頑張ります」と照れた。1度は相撲を離れ、自分と向き合ったから今がある。しこ名は変えず「珍しい名字なので。この名前で活躍したい」。初土俵から2年で十両に昇進し、大横綱の背中を追う。【桑原亮】

  ◆石浦将勝(いしうら・まさかつ)1990年(平2)1月10日、鳥取市生まれ。5歳から相撲を始める。日大卒業後の12年5月にオーストラリアへ語学留学し、同年8月に帰国し、12月に入門した。プロ野球の阪神ファンで、趣味はキャッチボール。173・5センチ、115キロ。家族は両親と妹2人。父は鳥取城北高相撲部監督の石浦外喜義(ときよし)氏。