アギーレ後任は「スペイン経験者NG」 

 アギーレ監督の後任人事は難問山積だ。右は大仁日本サッカー協会会長

  後任人事のテーマは「ノーモア・アギーレ」だ。八百長疑惑で告発された日本代表ハビエル・アギーレ監督(56)を3日に更迭した日本サッカー協会は、6月から始まる2018年ロシアW杯アジア1次予選に向けて後任人事に着手した。Jリーグの元指揮官から世界的なビッグネームまで様々な候補が乱立するなか、協会内部からは新監督の重要な条件として“スペインNG”の声が上がっている。
 
  新監督候補を選定する日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長(47)は「3月に間に合うように努力する。国籍は一切問わない。日本代表を強くしてくれる監督にお願いしたい」と話し、これから本格的に次期代表指揮官探しに乗り出す。
 
  アギーレ氏の解任前からサッカー界では、前任監督のアルベルト・ザッケローニ氏(61)、J1鹿島を指揮したオズワルド・オリベイラ氏(64)、前ブラジル代表監督のルイスフェリペ・スコラリ氏(66)、元イタリア代表監督のロベルト・ドナドニ氏(51)、元スペイン代表監督のホセ・アントニオ・カマーチョ氏(59)らを有力視する声が出ている。中でも名将カマーチョ氏は“超大穴候補”として急浮上していた。
 
  一方で、霜田委員長は「誰か一人をずっと追いかけるわけではないし、これまでのガイドラインに変更はない」と話し、選択肢を幅広く持って模索していく方針。もちろん候補は、協会が昨夏のブラジルW杯後に設定した代表監督に必要な条件をクリアすることが前提になる。例えばサッカーの本場欧州での実績、代表での経験、多様な戦術の持ち主などといった点だが、今回はさらに新たな条件が加わる。
 
  協会関係者は「もう、スペインの監督に声をかけるのはやめてほしい。これから向こうでもいろいろあるだろうし、もしまた何かあったらと考えると、危なっかしいですから」と話す。
 
  スペインでは2013年にスペインプロリーグ機構(LFP)会長に就任したハビエル・テバス氏が八百長撲滅キャンペーンを展開し、過去の事例も含めて徹底的に追及する姿勢を打ち出している。11年5月にアギーレ氏が指揮したスペイン1部サラゴサで関与したとされる件も、テバス会長の調査依頼がきっかけだった。今後も同様の「疑惑」が続々と出てくるとみられている。こうした状況から、スペインクラブに在籍経験のある指揮官はいつ騒動に巻き込まれるか予測できず、オファーを出しづらいのが実情なのだ。
 
  実際、協会内部では“身体検査”の甘さを指摘する声は強く、今回のアギーレ騒動を「教訓にすべき」との意見が出ている。となると、“超大穴”とみられた元レアル・マドリード監督のカマーチョ氏や、以前から名前が挙がるビルバオのエルネスト・バルベルデ監督(50)、マジョルカのグレゴリオ・マンサーノ元監督(58)らはリストから外れてしまうが…。
 
  日本は10年南アフリカW杯で優勝したスペイン流を目指していたが急転、“アギーレショック”により完全に決別ムード。サムライブルーは一から再スタートを切るしかなさそうだ。

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