「元・回文芸人記者」 楽天編「改革期 大久保指揮し ぼく大きく開花」 

   楽天の大久保新監督に会いに行くと、気さくに迎えてくれた。「自分もお笑い番組(ボキャブラ天国)の審査員をやったことがあるから、お笑いは好きですよ。絵もうまいねえ」。いきなりの好感触。つかみはOKだ。
 
  最下位からの巻き返しを図る今季、「デーブ改革」を打ち出しているので「改革期 大久保指揮し ぼく大きく開花」という長~い回文をつくった。「8人制紅白戦」、「中継ぎ投手のローテーション制」などの改革案は「2軍(監督)の時から考えていた」という。
 
  ドラフトで昨年は松井裕、今年も安楽と2年連続で高校No・1投手を獲得した。両投手について「無理をさせない。まず体力をつけるということ。将来は普通に2桁勝つ投手」と、じっくり育てる方針。「抱いた(いだいた)期待大」(回文)というのが伝わってきた。
 
  大久保監督は名前に「ぼく」をつけるだけで回文が完成する。「ぼく大久保」というネタは芸人時代に日本テレビ「エンタの神様」でやった記憶がある。また、日本一になった13年のリーグ順位は上から楽天、西武、ロッテだったが、14年は下からこの順番。回文的なペナントレースとなった。今年も回文的になれば…。そんな回文に縁がある大久保監督だが、ブーイングを浴びる「ブー!!デーブ」というネタだけは現実にならないことを願う。
 
  ▼回文とは 「竹やぶ焼けた(たけやぶやけた)」「確かに貸した(たしかにかした)」など、普通に読んでも、逆さから読んでも同じになり、意味が通じる文のこと。言葉遊びの一種。
 
  ≪まだあるぞ!!【楽天】回文≫
 
  ▽「斎藤尊いさ」(さいとうとうといさ)今月14日に45歳の誕生日を迎える斎藤はチームの精神的な支柱だ。
 
  ▽「藤田自負」(ふじたじふ)藤田は二塁で2年連続ゴールデングラブ賞を獲得。「藤田のプレーを見たいと球場に来てくれる方々がいる」と守備の名手であることを自負している。
 
  ◆渡辺 剛太(わたなべ・ごうた)1980年(昭55)10月27日、東京都墨田区生まれの34歳。横浜国大在学中の03年1月に唐沢拓磨とお笑いコンビ「レム色」を結成。04、05年に「M―1グランプリ」準決勝進出。ネタ本も出版したが、08年3月に解散。09年4月にスポニチ入社。東京本社編集センター、福島支局勤務を経て、昨年10月にスポーツ部の野球担当になった。