ゆるふわ女子がよくやる「ポエムSNS」は嫌われる!? 最近、巷で流行っていることばに「ポエム」があります。
 普通に話せばいいこと、伝えてもいいことを、詩的な表現にして伝えていることを、少し皮肉って「ポエム」と呼んでいるわけですが、ここ何年か、この「ポエム」が、日本全体に蔓延しているようです。
  
 昨年『ポエムに万歳!』(小田嶋隆)という本も出版され、その中でも、J-POPに始まり、テレビ番組、広告、政治、サッカー、日本のすべてのものに関連する文章が、ポエム化していると述べられています。よくあるマンションのチラシに掲載されている広告コピーすら、「あなたに、極上のやすらぎとくつろぎのひとときを……」といった感じでポエム化しているのです。
  
 そのように、いま進んでいる「一億総ポエマー化現象」ですが、象徴的なのはやはり、Facebook、Twitter、LINEといったSNS。特にFacebookでは「ポエム投稿」が最近非難の的になっているのだとか。いくつか例を挙げてみましょう。
  
 

1.文の途中で句点「。」を多用する


 「先日、旅行に行ってきまして。」
 「今日、気付いたことがあり。」
 「近頃は何をするでもなく。だらだらと過ごしています。」
 
 このように、読点「、」でもいいと思われる箇所であえて句点「。」を使う書きかた。それだけでなんとなく風情がある詩的な感じになって便利なのですが、これこそ引かれる「ポエム投稿」の典型例です。
  
 

2.改行が多い


 1行書いたら改行、2行書いたらまた改行……のように、改行がとても多いパターン。
 
 改行が1行でいいところを、間に2、3行の空白を入れたりする書きかたです。(このような感じで。)
  
 Facebookの投稿で、このように空白をたくさん入れる人を見たことがあるはず。改行や空白が多いと、そこに余韻ができる気がして、詩的な雰囲気が出ますが、これもまた「ポエム投稿」。
 
 

3.最近考えていることをまとめて報告する


 「近況報告」と題して、ここ1年~1年半くらいの間に起こった出来事と、そこから考えたことをまとめて報告する投稿のやり方です。本来であれば「近況報告」の話題は1つや2つ、長くて1分くらいで読めるものが相場。人は短ければ読みますが、長ければ長いほど、「いやいや、知らないよ!」と反発を覚えてしまう。自分の考えていることを淡々と語れば語るほど、「ポエム」っぽくなってしまうわけです。
  
 SNSは自分のことについて書く場所ですから、本来はもちろん、自分のことについてたくさん書いて、それにうっとりしても何の問題もありません。…むしろそれが正しい使い方ですよね。
  
 しかし、だからといって盲目になるのは禁物。SNSとは、自分語りの場でありつつ、社交の場でもあります。自分が投稿する前に、今一度見返して「ポエム化」していないかをチェックすることは重要。もしかしたら、あなたの「ポエム投稿」が誰かをイライラさせているかもしれないのですから。
  
 今あなたが気になっている人も、もしかしたらあなたのSNSをチェックしているかも。こんなところでもったいない嫌われ方をしないため、「ポエマー」化しないように気を付けましょう!
 (五百田達成)
 
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