「雰囲気イケメン」は許されて、「ぶりっ子」が嫌われるのは何故? 「あんなの、かわい子ぶってるだけじゃない!」
 「計算高い女なんだから、だまされちゃだめだよ!」
  
 こうした言葉が女性の間ではよく聞かれます。いわゆる「ぶりっ子」をしている、女性らしい女性にぞっこんになっている男性に対して、投げかけられるものです。
  
 陳腐なかわいらしいしぐさや言葉を多用して、男性に対して媚びるような、計算した接し方をしている女性。彼女たちは「ぶりっ子」、「計算高い女」として、一部の女性たちから敵意の対象として見られています。
  
 そうした「ぶりっ子」な女性たち(特に、美人というわけではないけれどもぶりっ子をしている女性)や、「ぶりっ子」たちに熱を上げる男性たちを強く非難することは、女性の間では一般的。あなたも「ぶりっ子」な女性はあまり好きではなく、冒頭のようなセリフを言うことが多いかもしれません。
  
 ところで、この「ぶりっ子」。よくよく考えてみると、似た立ち位置のキャラクターが男性にもあります。
 ――それは、「雰囲気イケメン」。
  
 「雰囲気イケメン」とは、顏自体がとても整っているわけではないけれども、服装や髪形、仕草からイケメンな雰囲気が漂っている男性のことを指して使う言葉です。若手俳優についても、「あれはイケメンじゃなくて雰囲気イケメンだ」といった批判を見ることも多いですよね。
  
 だいたいの女性はこの「雰囲気イケメン」に対して「かっこいいからいいじゃない!」と高評価を下します。ところが男性たちはそれに対し、「あんなのカッコつけてるだけで、本当のイケメンじゃないじゃないか!」とののしる。この構図、どこかで見たことありませんか? そう、「ぶりっ子」をめぐる男性と女性のやり取りと、ほぼ同じなのです。
  
 ぶりっ子と雰囲気イケメンが似ているという事実が表すのは、雰囲気イケメンにぞっこんになってしまう女性たちも、ぶりっ子にだまされる男性たちとほぼ同じだということです。
  
 そう、女性たちだって、雰囲気イケメンにだまされてしまうのだから、ぶりっ子の女性や、彼女たちにだまされる男性たちに目くじら立てるのはフェアではありません。
  
 あなたも、雰囲気イケメンにだまされるときって、多少意図的にだまされているところもありますよね。「この仕草、狙ってやっているんだろうなー……でも、かっこいいからいいや。」などと言った感じで。実は、「ぶりっ子」にだまされる男性たちも同じ心理なわけです。
 
 私は個人的に、「ぶりっ子」をすることも「雰囲気イケメン」を演じることも、異性に対して接するうえではもはや一つのマナーだと考えています。…
 上に書いたように、そうした演技は異性は見抜いている。しかし、だからこそ、そうした努力をしていること自体が、異性からの好感度を上げます。なんといってもそれだけの努力をしている人には、それなりにモテる権利があると思うわけです。
  
 もしあなたが異性にモテたいと考えているのならば、「ぶりっ子」「雰囲気イケメン」を「作り物だ」と憤ることなく、自分もできるところから実践してみてはどうでしょうか?
 (五百田達成)
 
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