■Introduction

 『iPhone6Plus』の弱点、それは薄すぎて曲がりやすいことだ。確かにiOS版のWOTをやっていると両手に力が入り思わずiPhoneを曲げそうに...... いやいやならないな。通常の使用なら曲がる心配はない。しかし、『iPhone5』を使っていた時に山手線ホームで電車から降りてきた女性にヘッドフォンコードを引っ掛けられて、本体が線路に落下したことがあった。その時はアルミケースを使っており、背面から落ちたらしく液晶面が割れず、本体がわずかに凹んだだけで無事だった。その後、用心深くなった私は外出時ウッドケース+強化ガラスという防御態勢を実行。何度かポケットから道路に落としたが事なきを得た。

 しかし、『iPhone6Plus』は大きくて重いので、再びケースを拒否。AppleCareに入ったので折れても踏まれても7800円で新品交換! なのだ。しかし、2年で最大2回までというのが気になる。3回壊した場合は無効なのか? まあ、そんなに壊すことはないだろう。それより、壊すとスケジュールとか住所録とかGoogleMapが使えなくなることが痛い。その場で仕事に支障をきたす可能性が高い。ということでやっぱり、『iPhone6Plus』の絶対防御態勢について検討する。

 ■Design

 あくまでも落としたときに壊れなければいいので、ケースより軽量なバンパーを選びたい。軽くて薄いのは樹脂やシリコンなどを使ったソフトタイプのバンパーだが、さすがにこれで『iPhone6Plus』が曲がるのを阻止するのは難しいと見えて、Plusのバンパーはアルミ合金製が主流だ。差別化を狙うなら、チタンかドライカーボンだが、探してみるとこれがなかなかない。もしあったとしてもかなり高価に違いない。一生モノならいいが、iPhoneはニューモデルが出たら買い替える可能性が高いので、その時点で無用の長物と化す。

 ここはアルミバンパーの王道CLEAVEのHYBRID版『CLEAVE Hybrid Bumper for iPhone 6 Plus』を使うことに決めた。金属加工はお手のものDeffが作ったアルミ削り出しフレームの一部をドライカーボンに置きかえたハイブリッドモデルだ。サイドパーツは強度と軽さを両立させるためにCNC切削加工で内側ギリギリまで削り込まれている。これによって見た目よりも軽い約19gを実現。…私は同社のアルミバンパーも持っているが、両手に持ってみると確かにHYBRIDの方が軽いのだ。バンパーの装着は工具不要のQuick Lockシステムなので、取材や試聴のためにバンパーを外したい時、その場ですぐに外せるのも心強い。これに加えて同社の『High Grade Glass Screen Protector for iPhone6Plus』を貼り込んで液晶画面を保護する。これは厚さ0.55mmの全面保護タイプでバンパーの段差を解消、さらに液晶全面に貼り込むためエッジ部分がカッコ悪くなる心配もない。

 Deffのハイブリッドバンパーと全面保護ガラスのセット。両方で1万8480円とかなりの出費になるが、『iPhone6Plus』の保護と見栄えの良さを考えるとベストチョイス!

 バンパーの内側は軽量化のために肉抜き加工がされている。贅肉を落として軽さを追求する。この姿勢には共感できる。バイクのアフターパーツも軽量化が欠かせないのだ

 サイドには控え目にDeffの文字が入る。バンパーの仕上げはサンドブラストだが、総アルミ合金製のCLEAVEに比べて表面がなめらかになり触ってもザラザラしない

 カーボンとアルミの接合部は腕時計の竜頭のようなネジで締める。この部分は最初からわずかなすき間が出来る仕様なので、ピッタリ合わなくて悩む心配ナシ

 このようにヒンジを使ってバンパーが開閉し、工具を使わずネジを1ヵ所締めるだけで固定完了!

 CLEAVEとHYBRIDを比べて見ると形状は同じだが、手に持ってみると少し軽いことを実感できる

 ガードガラススクリーンにはアルコールを使ったウエットクリーナーとクリーニングクロスが付属。まず、これで液晶面をキレイにするのだ

 ウエットクリーナーを使って指紋などの油脂分を取り除き、クリーニングクロスで仕上げる。最後にカメラ用のブロアーでゴミを吹き飛ばせば完璧だ

 1番のフィルムをはがして、ホームボタンに合わせてスクリーンを貼り込む。気泡を追い出したら、2番のフィルムをはがして完成。これはまだ2番が貼ってある状態

 2番のフィルムをはがしたところ。スクリーンの反射は、本体液晶と変わらないようだ。ノングレアタイプでないので、これは仕方がない

 全面保護タイプなのでエッジが気にならない。さらにハイブリッドバンパーと干渉せず、段差を減少させるので使いやすくなるのだ

 バンパー装着に関して注意したいのが、ヘッドフォン端子とLightningケーブル端子である。…どちらも純正の端子であれば接続できるが、サードパーティの製品は干渉して使えなくなることがる

 私の場合、リケーブルに使ったオヤイデのステレオミニプラグ金メッキは接続不可。シルバーロジウムメッキタイプは段差が長いので接続可能だった。段差の細い部分は直径5.7×長さ4mmだった。これはヘッドフォン用のP-3.5 SRHPというモデルなので、お間違えなく!

 早速、WOTをプレイしてみるとバンパーのおかげでフォールドが良くなり、保護ガラスがものすごくツルツルなので、戦車の操作がなめらかになった。ヘッドフォンも使えるし問題ナシ。しかし、これですぐ勝てるほど甘くはないのだよ。

 【ゴン川野の結論】

 私はスマホを裸で使う裸族だったのだが、ふとした不安に駆られてバンパーを付けてみた。まず感じたのは重くなったこと。これは当たり前だが、そして見た目が大きくなった。しかし、手にするとその厚みがむしろ心地良い。しっとりと滑らない感触。裸で持つと液晶画面が大きいので指で画面の一部を隠しそうになるが、バンパーがあるとしっかり握っても隠れない。さらにヨコに持った時の親指の収まりもいい。ガラススクリーンは液晶画面の強度を考えると貼る必要ないだろうが、バンパーとの段差解消とツルツル感と汚れなさキープに関して抜群の効果がある。こうなると気になるのは裏面の段差である。実は回答が用意されており、『High Grade Glass Screen Protector for iPhone6Plus』を貼ればいいのだ。私が好きなのはカモフラージュのSNOWである。デザインは完璧になるが、さすがにバンパー+前後に保護ガラスを貼ると重さがかなり気になる。『iPhone6Plus』が別のスマホに思えてくるほど重いので諦めた。装甲が薄く機動性に優れる軽戦車か、装甲が厚く取り回しが重い重戦車か、悩みはどこも同じだ。『CLEAVE Hybrid Bumper for iPhone 6 Plus』はデザインにこだわる人にオススメ、厚さ0.55mmのスクリーンを貼るとさらに一体感が得られる。アルミとカーボンのチリが合わないなど、あまりにも細かい事を気にする人には向かない。

 Deff
 『CLEAVE Hybrid Bumper for iPhone 6 Plus』

 A6063アルミニウム合金とドライカーボンを組み合わせたバンパー。ソリッドなシルバーに加えてアルマイト加工されたブルーとレッドのカラーが加わった。…同社独自のシステムを使い工具を使わずバンパーの着脱がおこなえ、そのために装着されたネジがデザインのポイントになっている。●約幅87×高さ9.5×奥行き162mm、約19g

 『High Grade Glass Screen Protector for iPhone6Plus』

 全面保護タイプのガラス液晶保護フィルム。本体と同色のペイントをほどこすことで、浮きやすい端までカバーすることに成功。画面全体がフラットになるため違和感なく操作でき、見栄えもいい。日本硝子製の0.33mmガラスを採用、さらに防汚コーティングでなめらかさと汚れの付きにくさを追求している。シリコン粘着シートにより、ガラスプレートが割れた場合も飛散が抑えられる。●約幅73.4×高さ0.55×奥行き153.5mm

 メーカーサイト
 Deff http://deff.co.jp

 (文/ゴン川野)