【社会】同窓会の開催費用の一部を市が補助、狙いは…兵庫県西脇市

人口減の進む兵庫県西脇市は今月から、市出身者のUターンを促し、地域振興も図ろうと、
市内の店舗やホテルを利用して開く「同窓会」に対し、開催費用の一部を補助する取り組みを始めた。

 上限20万円で年間20~30件を予定。県内では初めてという。

 対象は、市内の同じ保育所、幼稚園、小中高校の卒業生でつくる団体や、
市内に本店や事業所を置く同じ企業の退職者による団体が行う親睦会。
開催案内の印刷製本費や通信費、会場代、集合写真の印刷製本費などを補助する。
出席者20人以上(うち市外の居住者が10人以上)で、経費は計10万円以上が条件。
補助額は市内居住者には1人1000円、市外居住者には同2000円とし、総額は300万円。

 申請は、同窓会開催日の14日前までに必要書類を市商工観光課に提出する。
申請書や名簿、収支予算書、案内文の写しが必要で、実施後には収支決算書や領収書、集合写真、
市が用意したアンケートへの記入も求める。主催者には、
市のふるさと納税のパンフレットの配布のほか、2次会の開催の有無や全体の消費額の記入も要請。
申請用紙は市ホームページからダウンロードする。

 市の人口は4万2377人(4月1日現在)で、5年前から2032人(4・6%)、
10年前から3569人(7・8%)減少。事業所数も総務省の統計で、
2829事業所(2006年)から2412事業所(12年)と縮小傾向にあり、打開策の一環として補助を決めた。

 同窓会への補助制度は、新潟県糸魚川市や岡山県早島町など各地で広がっている。

 西脇市商工観光課は「既に数件の問い合わせが入っている。ふるさとに戻るきっかけになれば」と期待する。(今村正彦)

◆同窓会の開催時に参加者に配布される「ふるさと納税」などのチラシ
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20150410/20150410-OYT1I50000-L.jpg

YOMIURI ONLINE 2015年04月10日 18時04分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150410-OYT1T50000.html